いよいよ12月になりました。
昨年は当院の大掃除を最後の日に一気に行い、今日は帰れないんじゃないか・・・とうんざりしたので、今年は少しでも負担を軽減しようと計画を練っております。
12月は皆様多忙のためかご予約の変更も多く、毎年予定が目まぐるしく変わる月ですが、並行して大掃除の準備も頑張っていきます。
さて、12月は、たくさんのイベントがあります。人によっては、胃腸など体にたくさんの負担をかける方もいらっしゃるかもしれません。その結果、ある日ぎっくり腰などの不調を味わったりします。
そこで不調を少しでも避けるためのアイディアを紹介したいと思います。
12月に多い不調はこうやって起こる
そもそも12月は寒さにムラがあります。気温差もあり、体内はバランスを取るために大忙しです。
過去の気温差を調べてみると面白いかもしれません。
例えばこちらのサイトでは過去50年分の天気が掲載されています。ありがたいですね!
https://weather.goo.ne.jp/past/
また、12月は仕事などもお忙しい方が多いようです。
忘年会や年末のスケジュール、プライベートでの用事、私のように大掃除などの用事、などなど・・・12月ならではの予定が入っていることが多いからです。
その他にも、忙しい・バタバタした雰囲気を感じ取って、「なんとなく忙しい感」がある方もいらっしゃいます。
さらに、パーティや忘年会、大晦日など、普段と違う食事や飲酒などによって、胃腸の負担が重なったりします。
気温・疲労・胃腸の負担と3つの理由を書きましたが、こういう風に理由、つまり条件がどんどん重なることで体調を崩したり、ぎっくり腰などの筋肉のトラブルや痛みを引き起こしていきます。
当院でも寒風に当たって顔面神経麻痺を引き起こしたり、ぎっくり腰になったり、寝違えを起こしたりなど、様々な不調を見ることがありましたが、やはり条件が重なって起こっているように感じます。
病院もこの時期は非常に忙しく、科によって様々ですが、急患の対応に追われたり、体調の急変などを診たりと忙しいようです。
では、そもそもなぜ条件が重なると体調を崩すのでしょうか?
そこには体の戦略・・・知恵のようなものが隠されています。
体の戦略(知恵)
- 疲労した日に寒い風に当たった
- 無理をして頑張った翌日
- 明日は大切な用事がある
こんなときに体に不調が出ることがあります。
これは、免疫力が低下して細菌に感染しやすくなったり、自律神経が乱れることで体の機能がうまく働かなくなったり、理由そのものが自分にとって有害だった場合(風邪がひどいのに無理をした)など様々な原因で起こりますが、体から考えると、そうやって人体をいったん引き留めて休息をとらせようとしているように思えます。
- いったん体を休めて・・・
- いったん気持ちを落ち着かせて・・・
- いったん自分の体を振り返って・・・
体は少々の無茶ではついていこうとします。
それでも、大変なときは、英知を振り絞って、それ以上無茶しないように教えてくれるわけです。
「こんな大変なときに腰が痛くなった!」
となりがちですが、体からみれば
「これ以上体を悪くさせないために腰を痛くした」
という風になるわけです。
健康の力がその裏には隠されているのです。
もちろん!全ての方に当てはまるわけではありません。
人体は複雑で、人生はもっと複雑です。どうしても避けられなかった不幸などもあります。
ですから、全てが体の戦略というわけではありません。
とはいえ、私たち自身も精一杯普段の生活をしています。
どんなことに気を付けていけばより快適に過ごせるでしょうか?
言い換えると、どんなことに私たちが気を付けると、体ともっと仲良く生活できるでしょうか?
過ごし方のポイント
- 着脱可能な衣服を用意しておく
- 天気予報で気温差の予想をみておく
- 予定を動かせる方は少し余裕を持った予定を心がける
- 普段の食事を気を付けておく
- 必要以上に寒い風に当たらない
- ストレスをこまめに発散しておく
- 休んでも仕事が負担にならない根回しをしておく
- 睡眠を削らない
- などなど・・・
こういったことを注意するだけでも大分違います。
皆様の中には実際に行っているものもあったり、その他にもオリジナルの色々な対策を思いつくのではないでしょうか。
そうは言ってもスケジュールや他の理由で実行できない方もいらっしゃると思います。
そこで、こんな風に過ごしていくのはどうでしょうか?
- 用事を一気にやっつけようとする代わりに、分割して行う
- 食事会では食事をよく噛んで胃腸の負担を減らす
- ストレスに対して建設的に考える(ポジティブ思考ではないことに注意!)
- 身体の負担を減らすために前もって施術を受けて体を整えておく
- 忙しいペースに飲み込まれる代わりに、自分のペースで物事に関わる
- などなど・・・
これは最初のアイディアと違い、用事に対しての自分の関わり方を変えているだけです。
つまり、体の負担を減らすために「建設的にできることをやる」ということです。
それも、すべてを実行するのではなく、自分にできるものだけを試してみるのです。
そして、「できることをやる」ときに少し気をつけたいのが「足し算」と「引き算」です。
完璧にやろうとするとき、多くの人は「○○をやって・・・これには○○をやって・・・」と言う風に足し算を行いがちです。
「これは後からでもできるからやらない」という風に引き算をしていくことも大切になります。
まとめ
色々な理由が重なると、体は私たちを守るためにドクターストップをかける。そうならず本当に快適に過ごすために「建設的にできることをする」。その際には生活に足し算ばかりではなく引き算もしていく。
ということです。
いかがでしたでしょうか?
実はここで掲載していることは、12月だけに起こることではありません。また理由は違いますが冬に限らず起こりうることでもあります。
スタッフの亜紀は胃腸がそんなに丈夫ではないため、普段、休みの日にランチで食べ過ぎると、夕食を抜いたりしています。(食べたくなくなるそうです)
患者さんの中には普段から「メンテナンスを受けに来た」と言う風におっしゃられる方もいます。
ある方は「大掃除を夏にすると、汚れが落ちやすくて楽なので、夏に頑張ってこの時期は軽く掃除をするだけ。」という風におっしゃっていました。
不調にならない、不調になっても回復が早い、慌てて病院に駆け込むことのないように生活をほんの少し見直してみてはいかがでしょうか。
悪い条件が重なってしまうときでも頑張らなきゃいけないとき、ほんの少しでも心地よく日々を過ごすためにお役に立てれば幸いです。
追伸:人の体は複雑で人生はもっと複雑です。私一人の知恵などたかがしれています。皆様の中に「こんな風にすると良いよ!」「私は年末にこういう風に負担を避けてる」といった経験や体験がございましたら、是非お聞かせください。健康の研究と患者さんの役に立ちます。下のお問い合わせフォームより送ることができます。